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【2021年】活性型ビタミンD3製剤の供給不足問題への対策

こんにちは。

今回の記事は、医療従事者向けの内容になります。

 

2021年7月時点において、エルデカルシトールおよびアルファカルシドールの供給不足が大きな問題になっています。

私も入院や外来の患者さんに処方している方も多いので大きな影響を受けています。

どのように対応すれば良いのか悩むこともあります。

 

そんな中、2021年7月19日に日本骨代謝学会と日本骨粗鬆症学会が共同で、今回の問題についての提言がありました。

いつ同じような問題が起きても対応できるように、この記事で残しておきます。

 

※執筆時点における最新で正確な情報であるよう努めていますが、薬剤の供給の状況によって変化する可能性はあります。

最新・正確な情報については、日本骨代謝学会や日本骨粗鬆症学会の情報をご確認ください。

日本骨代謝学会と日本骨粗鬆症学会が今回の問題について提言

以下のような提言がありました。

両薬剤の供給が回復するまでの間の対応策として、両学会から以下の内容を提案いたします。

1) エルデカルシトールをアルファカルシドールに変更することは避ける。

2) 新規に骨粗鬆症治療を開始する場合は、エルデカルシトールやアルファカルシドールは避ける。

3) アルファカルシドールもしくはエルデカルシトールを他の薬剤と併用している場合は、必要性を検討し、短期間休薬できるようであれば一旦休薬する。

4) デノスマブと併用の場合は、可能であればエルデカルシトールやアルファカルシドールをデノタスに変更する。

5) エルデカルシトールやアルファカルシドールを単剤で処方の場合は、他の薬剤への変更を検討する。なお、骨粗鬆症治療は中断しないことが望ましい。

6) ビタミンD不足・欠乏に対しては、サプリメントとして天然型ビタミンDの補充を考慮する。

7) アルファカルシドールもしくはエルデカルシトールを処方する場合は、できる限り長期処方を避ける(30 日処方までとする)。

(エルデカルシトールおよびアルファカルシドール供給不足に伴う骨粗鬆症患者への対応に関する日本骨代謝学会、日本骨粗鬆症学会による提言より引用)

 

エルデカルシトールとアルファカルシドールは、いずれも活性型ビタミンD3製剤ですが、執筆時点で以下のように適応が異なる部分があります。

 

エルデカルシトール:

骨粗鬆症

 

アルファカルシドール:

骨粗鬆症

慢性腎不全

副甲状腺機能低下症

ビタミンD抵抗性クル病・骨軟化症

 

アルファカルシドールは骨粗鬆症以外の治療にも適応があるため、エルデカルシトールの代わりにアルファカルシドールを処方することでアルファカルシドールが供給不足になってしまうと、骨粗鬆症以外の治療を受けている患者さんに重大な影響が出ることにつながります。

 

そのため、この提言では、「エルデカルシトール供給不足の代替策として、骨粗鬆症患者への処方をアルファカルシドールに切り替えることは避けるべき」であるとしています。

 

現場も大変かと思いますが、医療全体の問題と捉えて今回の問題を乗り切りたいですね。

 

早く供給が回復することを願います。

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